新米店長のチーム作りの失敗
フランフランで新業態となる「Franc franc Home Deco」がテスト出店されることになり、そのお店の店長として私が抜擢されることになった。
この新業態のお店で店長を務めていたのは立ち上げ期間を含めても1年くらいの短い期間だったが、ここで私は組織作りにおいて大きな失敗をする。
部下となるスタッフに対し雑に対応するといったことはなかったが(あくまでも私視点で)、業務を抱え込みすぎて、一人で疲弊してしまったのだ。
大きな売り場面積に対して少ないスタッフ数ではあったにしろ、「なぜもっとスタッフみんなに任せることをしなかったのか」という後悔は今も残る。特にその前のお店では、スタッフを活かすチーム作りが上手くいっていただけに、なおさら悔いが残っている。
今振り返れば、やれることはたくさんあった、でも当時の私は心身ともに疲弊しきっていて、店全体を俯瞰する余裕すらなかった。そんな状態の店長のもとで、スタッフがイキイキ働けるはずがない。つまり、この当時のお店の状態もESが低い状態にあった。
各スタッフの力量を見極め、少し背伸びが必要な仕事をそれぞれに与える。裁量をできる限り与え、最終的な責任は店長である自分が持ち、それぞれの責任の中で思う存分仕事をしてもらう。
そんな「任せるチーム作り」ができていれば、きっと全く違った景色になっていただろう。
当然、私を含め個々の努力は必要だが、そうした環境の中でこそ人は成長することができる。人は「成長したい」という根源的な欲求を持っている。そして、成長は人生を豊かにする一つの要因だと思うからこそ、そのような舞台を用意してあげられなかったことに、当時のスタッフに対してただただ申し訳ないという気持ちが残っている。
その後、私はフランフラン本社でバザー店舗を管轄する部署に配属され、全国のバザー店を巡るなどとても楽しい時間を過ごさせてもらった。
それまで現場の最前線であるお店に立ち続けていた私にとって、一つレイヤーを上げ「お店を俯瞰して見る」本社の仕事は、また別の楽しさを教えてくれた。
そうして会社全体を見渡すポジションに興味を持ち始めた頃、20名規模の会社を経営する代表から「一緒にやらないか」と声をかけられた。これは、私にとって、組織の上層から全体を動かせるようなポジションに近づくチャンスだった。
規模の小さな会社であれば、そのステージまでの距離も近い。そう判断した私は、6年間勤めたフランフランを退職する決意をした。
フランフランでは大変なことも多かったが、同じくらい楽しいこともたくさん経験できたことは間違いなく今の私の血肉になっている。特に、それまでの人生では出会うことがなかったような仲間と出会うきっかけをくれたフランフランには感謝しかない。
朝まで飲んで二日酔いのまま出勤し、気持ち悪くて何度もトイレに行きながらお店に立ち続けたことは一度や二度ではない(今は完全にアウトだと思うが)。そんな経験も含め、今となってはすべてが良い思い出だ。
