日々の仕事
ホームページ制作に関する不安や悩み(第1回)
ホームページに関しては難しいことや分からないことも多く、馴染みのない方にとっては色んな不安が頭をよぎるのではないかと思います。このブログに辿り着いたあなたは何かしらホームページ制作に関して不安や悩みを抱えているのではないでしょうか。
大手企業で複数の事業があり、事業部ごとにホームページを作成しているような場合は別ですが、一般的にはいくつもホームページを作ることはあまりないはずです。
つまり中小企業の経営者やホームページの担当者にとって、ホームページ制作をすることは不慣れであり、もしかすると初めてということも珍しくありません。
そのような状況からすれば、わからないことがあって当然ですし、ホームページを作るにあたり何をどうすれば良いかイメージできなくても何ら不思議ではありません。依頼を受ける側の多くのWeb制作会社ではそのように考えていると思います。少なくても当社はそのような前提でクライアントと接しています。
10年以上Web業界に携わってきた中で、ホームページに対するクライアントの不安や悩みに関する多くの声に触れ、クライアントがどのようなことに不安や悩みを持つのか傾向を掴んできました。そういった実際の声を改めて拾い集め、クライアントが抱える不安や悩み、ときにはWeb制作会社に対する不満の声に答える形で「ホームページ制作に関する不安や悩み」としてブログをシリーズ化し、これから複数回に渡り発信していこうと思います。この記事は第1本目の記事となります。
うちの業界のことに詳しいWeb制作会社に頼みたいけど、そんな制作会社はあるのか?
第1回のタイトルはこちら「うちの業界のことに詳しいWeb制作会社に頼みたいけど、そんな制作会社はあるのか?」です。
当たり前ではありますが、Web制作会社はWebのプロであって各クライアントの業界のプロではありません。つまりあなたの会社の業界に精通している事は基本的にはないと思っていただいた方が良いでしょう。
場合によっては制作会社のスタッフさんの中に、たまたまあなたの会社と同じ業界出身の人がいて精通している場合もありますが、これは稀であり基本的にはそのような事はほとんどありません。
業界のことを分からないWeb制作会社にお願いするにはどうすればいいのか?
ではどうすればいいの?
業界のことを分からなければ良いホームページは作れないのではないの?
そう思ったとしても安心してください。至極まっとうで正しい考え方だと思います。そこで当社ではどのようにしているか、また実際にWeb制作会社へ依頼する時にすべきことを具体的にお伝えしていきましょう。
当社での行っている具体的な進め方
まずプロジェクト開始にあたりヒアリングシートを用意します。ベースとなる部分は同じ項目が入りますが、当然ながらクライアントごとに展開している事業が違いますので、必然的にクライアントごとに異なるヒアリングシートができあがります。
こちらをプロジェクト開始直後に共有し、初回のの打ち合わせ前までに提出していただきます。提出いただいたヒアリングシートの中で、さらに深堀りして聞きたいものをピックアップし、初回の打ち合わせ時に直接ヒアリングすることで、お客さまの事業や現状の理解に努めます。
しかし、当然ながらこれだけでは全てを理解できるわけでないため、クライアントにさらなる協力を仰ぎます。
独自に作成した専用シートを用いて、クライアントの顧客となる方々が、クライアントの業界に対して、または提供サービス(類似サービスを含む)に対して抱くであろう不安や不満などを教えていただきます。
さらにはその不安や不満に対し提供しているサービスが解決できるのか否か、解決できるのであれば、どのように解決するのかより具体的に深堀りしていきます。こうすることでクライアントの特長や強みが見えてきます。
他にもペルソナを作成したりしますが、このような過程を通して、クライアントの事業を理解するだけでなく、クライアントの顧客どのような心理状態でWebサイトを訪問するのかを把握することで、何のコンテンツを、どんな順番で、どのように訴求すべきかを見える化していきます。
ホームページの依頼を検討している制作会社へ確認する
先述したことはあくまでも当社のプロジェクトの進め方であり、Web制作会社ごとにノウハウが蓄積され、独自の進め方があると思います。そのため、依頼を検討しているWeb制作会社へ、あなたの業界を理解するのにどのような進め方をするのか直接確認するのが良いでしょう。
Web制作会社からの答えに納得感があれば、そのまま進めて良いでしょう。不安であれば2〜3社に声をかけ同じことを聞いてみるもの一つの選択肢だと思います。
このようにすることで、たとえ制作前はあなたの会社の業界に精通していなかったとしても、あなたの会社のビジネスを理解した上でホームページを作ることが可能となります。これが今回の記事タイトルの答えとなります。
Web制作会社へ依頼するとに意識した方が良いこと
また、Web制作会社へ依頼するに辺り意識していただきたいことがあります。全てではないにしろ、ある程度あなたの会社の情報をWeb制作会社へ共有することになるので、関係性が極めて重要になってきます。
依頼前に信頼できるかどうかを完全に見極めることはできないと思いますが、それでもメールや電話、オンラインMTG等での制作会社の様子を注意深く見ておくことを強くオススメします。
あなたの会社が大事にしていることを大切にしてくれそうな会社か?
あなたの会社のカルチャーとの相性は良さそうか?
あなたの会社のことを考えて提案してくれそうな会社か?
正式に依頼しプロジェクトを進めていくなかで「こんなはずじゃなかった」といったトラブルを可能な限り事前に回避したいはずです。発注先企業として本当に相応しいか、プロジェクトの進め方を確認すると同時に判断しておくことが重要です。
大事なのは任せきりにするのではなく、ホームページを一緒に作っていくスタンス
前述したようなクライアントの事業の深堀りや、顧客の不安や不満を吸い上げることはクライアントの協力なしにはできません。
だからこそ大事になるのは、全てをWeb制作会社に任せきりにするのではなく、一緒に作っていく姿勢がとても重要になります。答えたくない、答えが分からないこともあると思いますが、可能な限り情報を共有するという心がけが大事になってきます。
ヒアリングシートを作成しそのシートを記入して返送したり、業界特性や顧客特性などを理解するための専用のシートへ記入することも、実際やってみると正直面倒なことだと思います。できればWeb制作会社の方で全てやってもらえると楽なのにと言う気持ちがあるでしょう。
しかし今まで述べてきたように業界に精通しているわけではないので、あなたの会社の事業に貢献するようなホームページを作成するには、Web制作会社として実制作前に必ず業界特性や顧客特性を理解する過程が必須です。そして、この過程を経るにはクライアントの理解と協力がどうしても必要になってきます。
逆に言うとホームページを作ることはできますが、協力が得られなければお客様の業界のことを深く理解することができないため、ビジネスに貢献するような本当に良いホームページを作ることは難しいと言わざるを得ないでしょう。
以上を踏まえて、Web制作会社と良い関係で新しいホームページづくりが上手く進むといいですね。
「日々の仕事」ブログでは、ホームページ制作の現場において実際の出来事、思うことなどを中心にホームページのご担当者さまのお役に立つような情報を発信していますので、ぜひ他の「日々の仕事」も合わせてご覧ください。
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