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サーバの変更(移管)に伴うメール移行 | 正しい移行手順と注意点

長くホームページを運用していると、何らかの事情でホームページを引っ越し(新しいサーバへ変更)するということが出てきます。例えばサーバ管理をお願いしている現在のWeb制作会社の対応に不満があるから、別の新しいWeb制作会社へサーバ管理を変更するといったケースです。

その他、Webサイトをリニューアルしたいけれどサーバのスペックが低すぎて変えざるを得ない、現在のサーバより費用が安いサーバへ変更したい、といったケースもありますが、多くはサーバ管理をお願いしているWeb制作会社を変更するといったケースではないかと思います。

実はサーバを変更する時に見落としがちなのがメールの移行です。

「ホームページを引っ越しするだけなのに何でメールが関係あるの?」という疑問を持たれるご担当者の方のために、今日はサーバを変更する際のメール移行に絞ってお伝えしていこうと思います。

メールの移行が必要な時ってどのような時か?

メール移行の必要性が発生する理由の一つとして多いのが、ホームページを引っ越しする、つまりサーバを移行する時です。

まず抑えておくべき点として、サーバ管理はホームページを作成してもらったWeb制作会社へ依頼する企業さまが多いということ。もちろん自社でレンタルサーバを契約してサーバを管理する企業さまもありますが、ホームページを作成してもらったWeb制作会社へ、サーバ管理も一緒に依頼することも多いのが実情です。

Web制作会社にサーバ管理を依頼している場合の多くは、ホームページを閲覧するためのWebサーバと、メールの送受信を行うためのメールサーバは同じサーバ内で管理しているため、「サーバを移行する=メールの移行が発生する」という図式になります。

サーバ管理の方法によって異なる場合がありますが、多くの場合、サーバ管理の依頼先を変更することは、サーバ移行を意味し、それは同時にメールを移行する必要性が発生することも意味しています。

先にも少し触れましたが、サーバのスペックが著しく低いためにサーバ移行を行うなど、必ずしもサーバ管理を依頼しているWeb制作会社の変更を伴わない場合もありますので、必ずしも多「サーバを移行する=メール移行が発生する」ではありません。

しかし、多くの場合、サーバ管理の依頼先変更に伴うものであることを、改めてお伝えしておきたいと思います。

そのようなことから、今回のブログは依頼先の変更に伴うメール移行に絞ってこの先も続けます。(サーバのスペックが低いなど、他の理由でサーバ移行をする場合も、手順などは同じですので参考にしていただければと思います)

なぜ、わざわざサーバ管理の依頼先を変えるのか?

少し余談になりますが、Web制作会社を変更する理由をピックアップしてみます。

  • メールなどレスポンスが遅い
  • 担当者の対応が悪い
  • お願いしていたWeb制作会社が倒産してしまった
  • サーバ管理の他にホームページの更新代行をお願いしているが、依頼してから更新が反映するまで時間がかかり過ぎる(作業が遅い)
  • 言われたことしかせず、Web制作会社からの提案が一切ない

上記はごく一部ですが、今までWeb業界に10年以上携わってきた肌感覚では、9割以上は何かしら現在お願いしているWeb制作会社への不満が要因ではないかと思います。

この先で詳しくお伝えしますが、メール移行は慎重に行わなけばならないものであり、また実際にメールソフトへの設定が必要になったりと労力を伴います。

そのようなことから、サーバ移行しなくて済むのであれば、本来はしない方が良いと考えています。とは言っても、Web制作会社との関係修復が難しい場合はサーバ移行を進めてしまった方が長い目で見れば良いでしょう。

ここから先は実際にメールの移行について具体的に話を進めていきます。

メール利用には2つの方法がある

まずメールの利用方法に関してですが、PCなど端末にインストールして利用する「メールソフト」と、ブラウザを通して利用する「Webメール」の2つの方法があります。

主なメールソフト

WindowsではOutlook、Macではmailが一般的です。その他Thunderbird、Beckyなどがあります。Gmailをメールソフトに設定して利用するといったこともできます。

Webメールとは?

ブラウザを通してWeb上でメールの送受信を行うメールサービスでGmailなどが有名ですが、レンタルサーバが提供するレンタルサーバの管理画面を通して利用するWebメールなどもあります。

メールソフトとWebメールのそれぞれのメリット・デメリット等の詳細は、多くのサイトやブログで紹介されているので、ここでは割愛します。

まだまだメールソフトを利用している企業さまが多いので、このブログではメールソフトを利用していることを想定して、話を進めたいと思います。

実際のメール移行手順

ここからは実際のメール移行についての手順をお伝えしていきます。

Step.1 現在のサーバ契約期間を確認する

契約期間に関して、◯日ないといけないという規定はないですが、余裕を持って2〜3ヶ月くらいは見ておくと良いと思います。

実際には1ヶ月もあれば十分でしょう。ただ、一般的にはサーバの契約は1ヶ月単位が多いこと、また万が一トラブルなどが発生した場合にも余裕を持って慌てずに対応できるようにしておくこと、これらが2〜3ヶ月は見ておいた方が良いという理由です。

Step2. 新しいサーバにメールアドレスを追加

新しいサーバにてメールアドレスの登録をします。メールアドレスを追加するには、事前にドメイン自体を登録しておく必要があるので注意が必要です。しかし、今回はサーバの管理をWeb制作会社へ依頼する前提で話を進めているので、この辺りはWeb制作会社で行うことになります。

気にかけておくべき点があるとすれば、メールアドレス追加にかかる費用を確認しておくことです。例えば1〜10人までは◯◯◯◯円など、人数によって費用が変わってくることも多いので、その辺りを事前に確認しておき、後々トラブルにならないようにすることが重要です。

Step3. 新しいサーバ経由でメールを送受信するためのメールソフトへの設定

新しいサーバへのメールアドレスの追加が完了したら、PCやスマホなどメールを利用している全ての端末のメールソフトへの設定を行います。

この作業がしんどいと感じるかもしれません。スタッフの人数が少ない場合、作業量としてはそれほど多くはないですが、少人数ではそもそもメールの設定自体を行うことが頻繁ではないため、「どうやって設定するんだっけ?」となりかねず、1つ設定するだけでも結構なストレスになるかもしれません。

一方で人数が多いと、単純に設定する回数が増え作業量が多くなるので大変です。

この辺りは、Web制作会社によって設定の代行も行っていますので、まずはこれから依頼するWeb制作会社へ設定の代行を行っているか確認してみると良いと思います。もし代行が可能ということなら、代行にかかる費用を確認し、最終的に自社で行うか代行してもらうかを判断すれば良いと思います。

同じメールアドレスのメールフォルダが2つになるの?

恐らくサーバ移行するからといって、メールアドレスが変更になることはないはずです。そのようなことから、この時点でメールソフトには同じメールアドレスのフォルダが2つ作成されることになります。

ただし、メールソフトによっては同じメールアドレスを複数設定できないものもあるようですので、確認が必要です。(複数設定ができない場合のやり方は、この先でも説明します)

フォルダ名は任意でつけられると思いますので、現在使用しているフォルダ(旧)と新しく追加したフォルダ(新)がひと目で分かるように、追加したフォルダ名は「【新】◯◯◯◯」などとわかるようにフォルダ名を分けておくと良いと思います。(なぜフォルダを2つ作るべきかは、「Step4.ドメインのネームサーバ(DNS)の切り替え」で詳しくお伝えします)

Step4.ドメインのネームサーバ(DNS)の切り替え

最後にドメインの管理画面からネームサーバ(DNS)の切り替えを行い、サーバとの紐付けを変更することによって、新しいサーバ経由でメールの送受信が可能になります。

ここでメール移行においてもっとも注意しなければならないことがあります。それは、ネームサーバの切り替えを行っても、即時切り替えが反映されるわけではない点です。

ネームサーバの切り替え後、反映するまでにかかる時間は?

ネームサーバが完全に切り替わるには、数時間〜72時間かかると言われています。つまり最大3日かかる可能性があるということです。また、この反映については、時間を指定するなど一切コントロールすることができません。

完全に反映するまで、どちらのメールフォルダにメールが届くのか?

この完全に反映するまでの間は、今まで利用してきた旧サーバにメールが届いたり、新しいサーバにメールが届いたりといったことが発生する可能性があります。

つまり、メールソフトでは元々使用していた旧フォルダでメールを受信したり、新しく追加した新フォルダでメールを受信したりといったことが発生します。(1つのメールを新旧両方のフォルダで受信するということではありません)

このようなことが発生する可能性があるため、新旧2つのフォルダを用意する必要があると考えています。

1つのフォルダで対応することもできる

先程少し触れましたが、メールソフトによっては同じメールアドレスを複数設定できません。その際は1つのメールフォルダで対応することになります。また、サーバ会社によっては、メール移行に関して1つのメールフォルダで行うことを案内しています。

まずは手順を下記に記します。

  1. 新しいサーバにメールアドレスを追加
  2. ドメインのネームサーバ(DNS)の切り替え
  3. メールソフトの受信サーバ、送信サーバ、パスワード等の変更

このやり方でも対応自体は可能ですが、抑えておかなければならないことがあります。

3のメールソフトの情報の変更は、フォルダにメールが届かなくなったら行います。フォルダにメールが届かなくなったということは、旧サーバから新サーバへ反映されたという判断ができるからです。

しかし、ネームサーバを切り替えても完全に反映するには、最大72時間(3日)かかる可能性があると先にお伝えしましたが、メールが仮に届かなくなった場合、それがネームサーバが切り替わったからメールが届かなくなったのか、それとも単にメールが来ていないだけなのか判断ができません。

メールソフトの情報を変更すれば、この間に新サーバへ届いていたメールも全てフォルダに受信することができますが、実際にメールフォルダで受信するまでメールの存在に気づくことができません。仮にネームサーバが思いのほか早く切り替わっていて、メールが新しいサーバの方へ届いている場合、手元のメールソフトでは受信できていな以上今日になります。

そのため、もし至急対応のメールがあった場合、対応が遅れてしまう可能性があるのでその点注意が必要です。このようなことから、当社ではフォルダを2つ用意しておくことを推奨しています。

メール移行が完了した後にやること

2つ用意した同じメールアドレスのフォルダを1つにまとめる

無事、新しいフォルダでメールを受信し、今まで使用していた旧フォルダにメールが届かなくなったら、この今まで使用していた旧フォルダのアカウント情報を新しいサーバの情報に書き換えます。

すると、今まで受信した旧サーバ経由のメールはそのままに、新しいサーバに届いたメールを受信することができます。これで1つのフォルダで今までのメールと新しいサーバ経由のメールを管理することができるようになります。

この作業が完了したら、移行に伴い新しく作成した新フォルダを削除します。

旧サーバの解約手続きを行う

メール移行が全て無事に完了したら、旧サーバを解約します。この解約を行わないと、いつまでも請求が続いてしますので注意が必要です。


冒頭にも書きましたが、今回のメール移行が発生するケースの多くはサーバ管理をお願いしているWeb制作会社を変更するといったケースではないかと思います。

ということから、もし更新等を今までのWeb制作会社へお願いしていた場合、更新に関しても新しいWeb制作会社へお願いすることになると思いますが、その際にも気をつけるべきことがあります。

まとめ

万が一メールの送受信ができないとなってしまった場合、多くの企業さまでは業務に大きな支障が出てきますので、Web制作会社としては注意を払いながら慎重に作業を行います。

もし、自社で全てを対応する際にも注意を払いながら、大きなトラブルなく進めていただければと思います。そのためにこのブログが少しでもお役に立てるのであれば嬉しく思います。

「日々の仕事」ブログではホームページ制作の現場において実際の出来事や気づきなどのお役立ち情報を発信していますので、ぜひ他の「日々の仕事」も合わせてご覧ください。
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