ホームページ作成・改修において、競合サイトを調査する際の確認ポイント
ホームページを新規で作成する、既存サイトをリニューアルする、もしくは既存サイトを部分的に改善をするといった場合、同業界でベンチマークしている競合サイトを調査することは非常に重要です。なぜなら、競合サイトの傾向を把握しておくことで、自社サイトの方針についての判断がしやすくなるからです。
とはいっても、具体的に何をどのように調査すればいいのか、ピンとこない方もいらっしゃるのではないでしょうか。この記事では企業規模が〜50名程度のWeb担当者、〜20名程度の経営者の方に向けて、当社が考える競合サイト調査の際に抑えるポイントについてお伝えしていきたいと思います。
[ 目次 ]
競合サイトのサイト構成を確認する
サイト構成とは、端的に言うとホームページ「階層構造」のことを指します。
サイト全体として何ページくらいのボリュームなのか。また、各ページはどのようにグルーピングされ、どのような階層構造になっているのか。このようなことを調査することがスタートになります。
なぜなら、業界としてある程度ページ構成は似通ってくるからです。どのようなページを用意すれば良いか?は競合調査をすればある程度見えてきます。
そのため、これからホームページを作成する段階であれば、自社でも一通りどのような必要なページをピックアップしたら、競合サイト調査へすぐに移ることをおすすめします。ピックアップに時間をかけるのはおすすめしません。先ほどもすこし触れましたが、競合調査をすればある程度必要なページが見えてくるため、答え合わせができるからです。
ベンチマークしている企業、欲を言えばベンチマークしていなくても同業界の他社のホームページを20サイトくらいみれば、大体の傾向が見えてくるものです。それと自社で考えたサイト構成と照らし合わせていけばよいのです。
既に自社サイトがあり、より成果を出すために改善を加えていきたいという場合も、自社サイトの構成と他社サイトの構成を見比べてみると良いでしょう。
実際に多くのWeb制作企業でも、クライアントの同業界のホームページを確認します。当社ももちろんその中の1社です。
Web制作会社は、業界でどのようなページが必要であるか理解できれば、それをどのようにグルーピングし階層構造にしていくかはある程度イメージできますが、まずは業界として用意すべきページがどのようなものかを確認する必要があり、実際に調査します。
そもそもサイト構成とは?
サイト構成については別記事で詳しく解説していますので、より詳しく知りたい方は、「ホームページにおけるサイト構成の考え方」をご覧ください。
競合サイトにあって自社のホームページにはないページ、コンテンツがないか確認する
サイト構成の章でも少し触れましたが、どの業界でもある程度、業界としてのサイト構成は似通ってくるものです。そのため、サイト構成を調査すると同時に、競合サイトにあって自社サイトにはないページ、また各ページのコンテンツがあれば、それをチェックしてぜひ自社サイトに取り入れることを考えて欲しいと思います。
もちろん、最終的にはそのページやコンテンツが自社のターゲットユーザーにとって有益かどうかの判断は必要ですが、競合サイトもわざわざ無益なページやコンテンツをホームページ上に掲載するはずはないと思います。「これはあった方がいい情報」と考え作っているはずですので、基本的には同じ業界として必要な情報として捉えるのが良いでしょう。
競合サイトにあって自社サイトにはないページやコンテンツが多ければ多いほど、両社のホームページの情報量の濃度は必然的に変わってきます。
極端な例ですが、あなたがもし何らかの情報を得たい時、50ページあり各ページに十分な情報量があるホームページと、1ページしかなく内容も薄いホームページだったら、どちらのホームページの企業の方が信頼できそうと感じるでしょうか?
余程のひねくれ者でない限り前者だと思いますし、実際にホームページをじっくり見るのも前者だと思います。
多くのユーザーが評価するということは、Googleも前者のホームページを高く評価することになり、結果として検索結果で上位表示しやすくなり、アクセス数を増やすことに繋がります。
競合サイトのメインビジュアルのコピーと、使用している画像について確認する
トップページのメインビジュアルのコピーや、使用している画像(時には動画)についても、確認することをおすすめします。コピーは企業によって変わってきますが、画像などは業界ごとによって傾向が現れるものです。
例えば自動車の部品メーカーのホームページは、その部品を作っている機械の様子を撮影した画像や動画を使用する傾向が多いといった場合、ターゲットユーザーはその業界のホームページのメインビジュアルは、「自動車の部品メーカー=機械の画像(または映像)」を無意識のイメージとして持っている可能性があります。
このような場合、自社サイトではターゲットユーザーがイメージする(業界の傾向にならった)画像を用意することももちろん選択肢の一つですが、対応力に自信があるからスタッフを全面に出した画像を用意し、あえて別の角度から訴求することも一つの選択肢です。
どちらが良い・悪いといった評価をしたいのではなく、ここで伝えたいことは、調査をしておくと「意図を持った戦略を立てられる」ということです。
メインビジュアルの確認は、そういった自社サイトの方向性を決めるための情報収集という役目を担っています。
またコピーも抽象的なものか具体的なものか?訴求している内容はどのようなものか?といった視点で見ていくと良いでしょう。ここで抑えるべき点は、それらのコピーを見て「どう感じたか?」が重要です。良い部分は自社のコピーの参考例として取り入れ、悪い部分は反面教師としてコピー作成の際に活かすことができます。
既にターゲットユーザーに広く認知されている企業であれば抽象的なコピーでも良いですが、ほとんどの中小零細企業は認知されていない状態です。その状態で抽象的なコピーを作っても、ユーザー側からすると「何を言っているのかさっぱり分からない」「何も伝わってこない」といった状況にがちです。
そのため、中小零細企業では「何のサービスを提供しているのか?」「特長は何か?」を軸に具体的に訴求することが重要だと、当社では考えています。
競合サイトの色使いやデザインの方向性について確認する
メインカラーについては企業ロゴを中心としている場合がほとんどで、業界としての傾向はないかもしれませんが、それでも落ち着いた色味、もしくは発色が良くポップな色味か、などの傾向はある程度見えてくるものです。
また、下地となる背景色、スペースの取り方なども確認しておくと良いでしょう。デザイン面も信頼を感じるような堅いイメージなのか、柔らかい印象を与えるようなイメージなのか?など、傾向を見ていくと、自社サイトのデザインの方向性を決める際の参考情報となるので、色使いやデザインについても確認しておくことをおすすめします。
まとめ
上記のように競合サイトのチェックは、業界の傾向を把握し、自社サイトの方針を決めていく参考材料となるので必ず行うべきものだと当社では考えています。
上記で挙げたポイントを、競合サイトごとにスプレッドシートなど一覧にまとめて見える化すると、業界の傾向がより把握しやすくなりますし、それぞれの競合サイトの特徴も比較しやすくなります。
その上で自社としてどのようなホームページを作るか、もしくは既存サイトを改善していくか、重要な指標となることは間違いありません。ぜひ、単に競合サイトを眺めるだけでなく、意図を持って調査し自社サイトに活かしていただければと思います。
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