だから普段からの言動が大事
どの業界でも起こり得ると思うが、サービスを受けるお客さま側と、サービスを提供する企業側で思っていたことが違うということはあるだろう。ホームページ制作の現場でいえば、先日のブログ「デザイン制作を依頼するときに見落としがちな点」でも書いたようにデザイン案は何案なのか、また公開した後の誤字脱字といった修正は無料でどの程度対応してもらえるのかといった場面で食い違うことが出てくることがある。
だいたい、そういった時のお客さま側のリアクションとしては「えっ?○○もやってくれないの??」といったことが多い。これはWeb制作会社側が、しっかり要所要所で説明しなかったことが原因となっていることがほとんどだが、きちんと説明していても、お客さまの方が忘れていたり勘違いしていることも場合によってはある。
クレームとはいかないまでも、お互いの認識のズレで「おいおいおい」というような雰囲気になった時、もしくは明らかにクレームになってしまっ時の対応について、今日は個人的な見解をブログにしようと思う。
結論:近道はない。丁寧に説明するだけ。
あくまでも私の個人的な意見ではあることを前提として書いておくが、結論としては近道はないと思っている。ひたすら相手の主張を聞き、そして丁寧に説明するだけ。なぜここまで言い切れるかというと、大学卒業後に就職した企業は、今や全国展開しているインテリア・雑貨のショップを運営していたのだが、そこで様々なクレーム対応を経験したから。
店頭や電話、メールでお叱りを受けたり、場合によってはお客さまのご自宅にまで出向くこともあった。また販売している商品の特性上、テーブルなどの商品に傷などがあった場合は、新しい商品をお客さまのご自宅にお届けして、そのままお客さまが見ている前で商品の組み立てまで行うという、かなりのプレッシャーを感じながら対応するケースもあった。その数は在籍した6年間で数え切れない。本当にいろいろなクレームを経験した。
そして一つ自負していることは、クレーム対応は周りのスタッフより上手い方だったということ。当初は怒鳴り散らし怒っていたお客さまから、最後には「またお店に行くよ」と言っていただいたり、クレームをきっかけとしてより深い関係性を築くことができたから。もちろん全てではないが、そういう経験を何度もした。とは言っても、クレームは好きではない。やはり気持ちの良いものではないからだ。
そしてこういった経験を通して学んだことは、サービス提供側のミスであれば、当然お客さまに迷惑を掛けているのだから謝罪の気持ちを持って最大限丁寧に対応するのは当たり前ということ。一方で、お客さまの勘違いが元になってクレームを受けることがあったが、それでもまずはお客さまの主張を聞き、そして丁寧にサービス提供側として説明をさせていただくことが大事であることも学んだ。
絶対やってはいけないこととしては、その場を取り繕うために自分もしくは自社にとって都合の良い解釈に変えてはならないことも学んだ。これは後から辻褄が合わなくなり、信頼を損ない事をより大きくしてしまう可能性があるからだ。だからこそ、正直にひたすら丁寧にということが大事で、ノウハウといったようなものはないと言える。
関係性をどこまで築けているか?
丁寧に説明したことを受け入れてもらえるかどうかは、そこに至るまでお客さまとの関係をどこまで構築できているかが重要だと思っている。最初に挙げたホームページ制作の例では、初めて取引するお客さまのホームページを制作する時のことを想定したもので、お付き合いが始まったばかりの状態だ。それでも問い合わせをいただき、こちらから提案の機会をもらうなどなど、何度か打ち合わせや電話、メールなどでやり取りをしているはずだ。そのやり取りの間にどれだけ信頼感、安心感を積み重ねられているかが大事である。
もちろん短期間で本物の信頼関係を構築できるとは思ってはいないが、「この人、もしくはこの会社が言うんだったら受け入れてみよう」と、お客さまに思われるような位置に自分、もしくは自社を持って行けているかどうか。ここがポイント。
でもこれってもっと深く考えると、こういった難しい場面だけ上手くやろうと思ってできるものではない。普段自己中心的な人が、こういった場面に出くわした時だけ、相手の立場に立って上手く対応できるかというと、そんな簡単にはいかない。つまり、普段からの言動が大事だと思っている。普段から相手のことを考え、発言・行動していれば、自然とクレームなどの場面でも活かされる。この積み重ねが仮に大きなクレームだとしても、お客さまの怒りを最小限に留めることにつながると確信している。
つまりプライベートも含めて普段からいかに相手の立場に立って考えているか、また周りの人に対して丁寧に対応しているかが重要になってくるのだと思う。と言っている私自身もまだまだ成長途中の身。これからも普段から信頼を積み重ねていくということを意識して、何かあった時に、この人・この会社だったら信頼できるから受け入れようという位置に持っていきたいと思う。
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