ホームページのリニューアルは事業見直しのきっかけになる | その理由と事例をWeb制作会社目線で解説

ホームページのリニューアルプロジェクトは、単にホームページを新しくすることだと思っていませんか？

こんなことを突然言われたら「？？？」と思いますよね。私もWeb業界に携わっていない、いちユーザーだったら冒頭の一文が意味するところは理解できないでしょう。

実は過去に何度かクライアントに次のような言葉を実際に言われた経験があります。

「ホームページのリニューアルが事業を見直すきっかけになりました。」

つまりリニューアルのプロジェクトは単にホームページを新しくするだけなく、クライアントにとって自社のビジネスについて深く考える良いきっかけとなったということです。

私たちは日頃から、ホームページを作る際にクライアントには自社の事業における強み・特長、またターゲット顧客についてより深く理解するきっかけにしてほしいと思っているので、先ほどお伝えしたような言葉を聞くたび、本当に嬉しく心の中でガッツポーズしています。

この記事ではなぜリニューアルが事業を見直すきっかけになるのか、なぜクライアントにとって良いことだと思うのか、当社が関わった事例を交え解説していきたいと思います。

ホームページのリニューアルがなぜ事業を見直すきっかけになるのか？

事業や顧客について徹底的に考えるから

Web制作会社はホームページを作るプロですが、クライアントが提供するサービスのプロではありません。クライアントが属している業界、提供するサービス、そしてそのサービスを利用する顧客については基本的には知識を持ち合わせていません。そのためにプロジェクト開始後にクライアントへ直接ヒアリングしたり、当社独自の専用シートに記入いただいたりと、もろもろの情報を教えていただく必要があります。

このような工程では、必然的に自社の事業、提供サービス、ターゲット顧客について考えることになります。すでに明確になっている場合は、その内容を伝えるだけで良いかもしれませんが、明確になっている企業は多くはなく、リニューアルを良い機会として改めて時間をかけて明確にしていくプロセスを踏むことになります。

先ほど「基本的には知識を持ち合わせていません」と書いたのは、事前にある程度知識を持ち合わせているケースもゼロではないためです。過去に同じ業界に属するクライアントのホームページ制作に携わった経験があれば、その時に得た知識を持ってある程度私たちも話を進めることができるケースはあります。とは言え、全ての情報が同じであるはずはないですし、そのようなケースは稀ですので、ほとんどの場合は一から手順を追って理解していくことになります。

つまり私たちWeb制作会社がクライアントのことを理解する工程では、クライアントの協力が必須となります。ここに「ホームページは一緒に作り上げるもの」とお伝えする理由があります。

Web制作会社に情報を伝えるには、クライアント自身も自社のことを理解しておく必要がある

何でもそうですが、他人に何か説明する際は自分がその事について理解していなければ説明できないものです。論理としてはこれと全く同じです。事業や顧客についての質問に対してWeb制作会社へ回答するには、クライアント自身が明確に理解している必要があります。しかし、なんとなくは頭の中で考えているが、明確になっていないケースも実際には多いものです。

自社の特長や強み、提供サービスのターゲットは誰か？またそのターゲットのニーズや課題は何か？サービスを購入するにあたりどのような不安があって、同じようなサービスを提供している業界全体に対するターゲットの不満は何か？などをホームページを制作する際には把握するプロセスが必要となります。

これらを明確にするために、クライアント自身も改めて自社について深く見つめ直すことから「事業全体を見直すきっかけとなった」といった声が実際にあがるのだと考えています。

そもそも、なぜこのようなプロセスを踏むのかと言えば、ホームページはターゲット顧客の課題を解決するツールであり、ターゲット顧客が求める情報について可能な限り詳細に把握し、ホームページへ反映させていく必要があるからです。

こうしたプロセスは非常に重要な工程ですが、目的を理解しておかないと単に面倒な工程としか感じないでしょう。その結果、必要最低限で済ませてしまい新しく作ったホームページが結果に繋がらないとなったら本末転倒です。

Web制作会社によってワークフローは異なる

1点注意点をお伝えします。

ホームページ制作の進め方はWeb制作会社ごとに違うので、必ずクライアントの事業特性や顧客特性について時間をかけて理解するというステップを踏むとは限りません。

特に低価格を謳っているサービスやWeb制作会社はいかに工数を少なくするかに重点をおいているため、制作前の調査などはほぼないと思った方が良いでしょう。低価格がダメということではなく、このような工程がないことを理解した上で発注の判断をすることが重要です。

ホームページのリニューアルが事業の見直しのきっかけになった実例

多数の事業を展開するA社の例

代表自身がコンサルティングや研修、セミナーや書籍やコラムの執筆など、さまざまな求めに応えて結果、多種多様なサービスを提供できるようになった反面、なんの事業を行っているかが見えづらくなってしまったという課題がありました。そのようなことから、各事業を分類ごとに分かりやすく整理する必要性を感じてられていました。

ただ、どこからどのように事業を区分けしていくべきか全く分からないとのご相談をいただいていましたので、当社の方で法人向けと個人向けにまずはセグメントを分け、さらにそれぞれの中で関連する事業ごとにグループ分けを行い、そのたたき台をもとに事業の整理を進めていきました。

これらの事業を分類ごとに整理するプロセスにおいて、他社にはない自社の特長や、各事業のターゲット顧客へ訴求すべき点なども同時に見直していきました。

IT関連の事業を展開してきたB社の例

20年以上もの間、会社を成長させてきたIT関連のB社。これだけ長くサービスを提供してきた訳ですから、顧客から選ばれる理由が必ずあります。しかしながら、なぜ自社が選ばれ続けているのか？ということに対して深く考えることがなかったため、リニューアルを機に顧客から選ばれてきた理由をプロジェクトのメンバーを中心に会社全体で掘り起こし、ターゲット顧客に刺さる自社の強み・特長といったことをひとつひとつ言語化していきました。

さらにはこのようなプロセスを経ることで、リニューアルのプロジェクトメンバーが以前にもまして積極的に動くようになったという副次的な効果も生まれました。

組織作りに関するサービスを提供するC社の例

創業者として経営に20年以上携わるなかで得た組織づくりの知見やノウハウ。本業は別事業ながら、多くの経営者や企業から組織作りの相談を受ける中で別会社を立ち上げることに。

アドバイスを求められ、それに応える形で順次サービスを増やしてきたため、もともと会社設立時に綿密な事業戦略が立てられていなかったこともあり、ホームページのリニューアルをきっかけとして、顧客の整理、提供サービスの独自性、優位性を見直し、内容をホームページに反映させました。

ホームページのリニューアルをきっかけにして、新しい価値提供に結びつける

ホームページ制作の戦略・設計フェーズにおいては、特にターゲット顧客の解像度をあげることが重要だと当社では考えています。

顧客のニーズや課題を再発掘することは、新しい価値を伝えるチャンスが広がります。提供するサービスは何も変わらなくても、商談や営業資料、ホームページやSNS等で意識的に新たな視点からの訴求によって、今まで接点がなかった新しい見込み客と出会いそして顧客へと発展させる可能性があります。

ぜひこのように、リニューアルを一つの事業見直しの良いきっかけという視点を持ちホームページの作成を進めていただければと思います。

まとめ

ホームページのリニューアルは単に新しく作り直すだけでなく、自社の顧客、提供サービスの情報を整理し新しい価値を訴求が可能かどうかまで考えてみてください。そうすれば、よりビジネスに貢献するホームページができあがるでしょう。

とは言え、自社だけで新しい価値の発掘はなかなか難しいものです。私たちは実制作に入る前の戦略・設計の部分を重視しており、客観的な視点を持って新しい価値を見つけだすお手伝いをさせていただきます。少しでも関心があるようでしたら、お問い合わせフォーム、もしくはお電話（04-2000-8162）よりお気軽にお問い合わせください。

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