お店を認知してから、新規顧客そしてファンになるまでの心理的変化
1ヶ月前くらい前にオフィスの最寄り駅である西武池袋線の小手指駅すぐの場所に唐揚げ専門店「からあげ割烹 福のから」がオープンした。先日朝早くから打ち合わせがあり、その打ち合わせに向かうためお店が開店する前の時間帯に通りかかったのだが、外壁に犬のリードをかける小さなフックが用意されていることに気づいた。
その時「気が利くお店だな」という良い印象を持ったのだが、実際にお店の料理を買って食べるまでの心理的な状況と、食べた後の心理的な変化について、私自身も気づきがあったので、それをシェアしたいと思う。
今回のブログはあくまでも私の個人的な視点であることを、ご承知いただければと思う。
[ 目次 ]
勝手な思い込みが作られる
先程も書いたが、お店の前を通って小さなフックを見つけた時の印象は「へー、気が利くお店だな。」だった。さらに、お客さま視点をしっかり持っているお店だから、きっと料理も美味しいだろうし、接客などのお店としての様々なサービスも良いのだろうなという勝手な思い込みによる高評価を持った。
そのお店でまだ買って食べたことはなかったのだが、打ち合わせから帰ってきたら早速買って食べてみようという気持ちになっていた。
実際のサービスを受けた際もより高い評価をしないよう意識
打ち合わせから戻って来た際、オフィスとは反対の方向の出口、さらにお腹は満たされていたので、一瞬買わずにオフィスに戻ろうということが頭をよぎったが、思いとどまって早速買ってみた。買ったものはメインの唐揚げ(醤油)とやきとりのもも(タレ)と砂肝(塩)を1本ずつ。
いいお店だなーという先入観が入ると、自分の評価は正しいはずだという心理が働いて、無意識のうちに実際より高く評価してしまうのではないかと感じたので、今回はできる限り購入前の評価を打ち消し、シンプルに美味しいのかどうかということを意識して食べてみた。
実際に唐揚げとやきとりを食べてみた感想は?
実は食べる前、味のみで評価しようと意識していたことも大きいと思うが、気が利くお店といっても別に味は普通なのではないかと思っていたのが正直なところだ。実際、先にやきとりを食べた時点では普通に美味しいというくらいで特別な感情は全くなかった。もちろん美味しくないという感覚は全くない。
最後にお店のメインメニューである唐揚げを食べたのだが、これが非常に美味しかった。パサパサ感がまったくなく、そとはカリカリで肉汁を感じることができた。食レポが専門でないので、ありきたりな表現だが、一言でいうとジューシーだった。さらに冷めていても美味しいというのが強く印象に残った。実は自宅マンションの隣にも唐揚げ専門店があるが、そのお店よりも遥かに美味しかった。
こうしてお店のファンができあがる
こうなると完全にこのお店に対する評価が変わりファンの領域へ昇華する。実際に妻には今度からは唐揚げは駅前のお店で買おうと話したし、今後も知人と唐揚げやお酒のつまみなどの会話になった際には、このお店のことを紹介するだろう。つまり、勝手に営業マンが一人増えたのだ。
これはお店にとって最高のパターンだが、仮に味が普通だったとしたら私はどういう判断をしていたかも考えてみた。食べる前の私の気持ちは、「味は普通なのではないか?」と思っていたので、特に裏切られることもなく「気の利くお店だな」というイメージを持ち続けていたのではないかと思う。
ということから、頻繁には買うことはなく、また積極的に他の人に勧めることはしないかもしれないが、私の頭の中には「唐揚げ=駅前の店」というのは記憶として定着していたと思うので、リピーターにはなっていたと思う。
そう考えるとリード用のフックをお客さまのために用意するというちょっとした気配りは、お客さまにお店を認知してもらう、また新規顧客になってもらうには非常に優れた施策だと思う。
ギャップが悪い方向へ働く可能性もあることを認識する
さらに踏み込んで、もし美味しくなかったらということも考えてみた。私の中では仮に美味しくなくても、まだお客さまのことを考える視点があるだけ良いかなという印象を持ったと思う。
ただ、今回食べる前にそれまで感じていたお店に対する良い評価をできるだけ排除しよう、冷静に味だけを確かめようと意識していたが、もしあまり意識していなかったら、食べる前の期待値は高かったかもしれないと思う。そう思うとリードのフックに気づいて好印象を持った人の多くは、期待値が高い状態で食べるかもしれない。
その場合、期待していた味と実際に食べてみたときの味に、より大きなギャップが生まれるので、もしかしたら、必要以上に評価が下がっていた可能性があるのではないかと感じた。
とうことから、当たり前ではあるが、自社のメインとなるサービスをしっかり提供することの重要性も改めて再確認することができた。
自社のサービスでちょっとしたことをどれだけ見つけられるか
メインサービスをしっかり提供するという大前提があるにせよ、やはり今回のリード用のフックのように、「あー、それそれ」といったような気配りは重要であることに変わりはない。
今回の例でいえば、新規顧客開拓につながったのはフックがあったから。店舗でもホームページでも、業種業界を問わず人を集めることは簡単ではないところが多いと思う。集客を伸ばす起爆剤のようなものは、そんなものはそうそうない。というより多くのサービスではないと思う。だからこそ、小さな気配りはやはり重要であるし、どれだけ見つけられるかという視点を持つ必要があると思う。
まとめ
どうすればお客さまにより喜んでいただけるのかということをどれだけ積み重ねるかが、その後の企業の成長につながっていくポイントだと再認識した。
ホームページの例でいえば、大々的にリニューアルするのではなく、既存のホームページ上でユーザにとって使いやすくなる、またホームページを訪問して必要な情報を得ることができた、また注文までストレスなくスムーズに購入することができたなど、一連の流れの中でいかに良い体験をしていただけるか。この視点を大事にしたいし、お手伝いしているクライアントの力になっていくことで、クライアントの売上に貢献していきたいと思う。
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