「兆し」をどう捉えるか
先日、漢字にまつわる興味深い話を聞いたので、今日はそれをシェアしようと思う。漢字には他にも同じような話がたくさんあると思うが、今日は「兆」という文字について聞いたこと、さらに個人的な視点を加えてブログを書こうと思う。
兆しとは
辞書で「兆し」を調べると、物事が起こりそうな気配。兆候。とある。
「兆し」はどちらかというと、個人的には「回復の兆しが見える」など良い意味合いで使われることが多いようなイメージを持っているが、今回の話は、「兆」という文字に別の文字をプラスすることで様々な意味合いに変わってくるというものだが、今回の話での「兆し」は、少し複雑な要素を含んでいると思う。
よく「チャンスはピンチの顔をしてやってくる」という言葉を聞くが、そのピンチの顔をしたチャンスというニュアンスに近いと解釈した。もう少し掘り下げると、できれば避けたいと思うようなことだが、でも本当は立ち向っていく必要があると頭では理解している出来事が目の前に現れた。そんなイメージで、今日のブログにおける「兆し」を捉えると、より理解が進むのでないかと思う。
「兆し」に「辶」(しんにょう)を加えると「逃」
何か兆しが見えた時に、その場から逃げてしまう。
状況としては、立ち向かわなければならないとわかっていながら、一歩を踏み出す勇気がなかったりといった理由で逃げてしまうといったところだろうか。
ピンチの顔をしているので、どこかで失敗したくないという心理が働き逃げる。しかし、本来は立ち向かう必要があると感じているので、自分の心では逃げるなという声が聞こえる。その声自体は打ち消すことができないため、どうして逃げたんだという自己嫌悪に陥るし、人間としての成長はない。当然だが、ピンチの裏にあるチャンスを得ることもない。
「兆し」に「目」を加えると「眺」
何か兆しが見えた時に、傍観者としてその場で眺める。
状況としては、これは自分には関係はないという理由で、逃げることもせず、立ち向かうこともせず、ぼーっと眺めているだけ。
眼の前で起こっている出来事を自分ごととして捉えられていないため、立ち向かわなければならないということにも気づいていない状況なので、個人的には一番問題だと思う。自分ごととして捉える能力が不足しているので、例えば同僚が上司から注意されているのを見て、自分の言動に活かしていくことができない。成長する機会を自ら放棄しているようなものであり、様々な成長のチャンスを失っているので成長するスピードが遅い。当然、眼の前のピンチの裏にあるチャンスを得ることができないし、この場面での人間的成長もない。
「兆し」に「手」を加えると「挑」
何か兆しが見えた時に、立ち向かっていく。
状況としては、できれば避けたいという怖さや面倒だという心理が働くが、本当は立ち向かわなければならないという自分の心の声に従って挑戦する。
挑戦することは、時に意図せぬ結果を引き連れ失敗だと思い込んでしまうこともあるかもしれないが、意図せぬ結果は”やり方が間違っているんだよ”という単なるフィードバックに過ぎない。
また、ここが個人的には面白いと思っているが、失敗だと思っていたことを次に活かしていけば、「あの挑戦は失敗ではなく成功の種だった」というように過去の事実の意味付けを変えることができる。
何より大きいのは、この経験を通して人間として成長できることだ。そして、ピンチの裏にあるチャンスも唯一手にすることができる行動だ。
まとめ
当社の経営理念は「みんなが成長できる環境を創る」だ。現在地から一歩でも成長することが人生を豊かにすると本気で思っている。だからこそ、こだわっていきたいワードだ。
今日のブログは私自身への戒めの意味合いもあるが、理念にかかげている以上、「兆し」を感じたらどんどん挑戦していきたい。失敗を責めるのではなく、挑戦する姿勢を評価できるような、そんな会社にしていきたい。みんなが成長していくために。
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