ホームページのデザインの意味を伝える本当の理由
ホームページ制作をWeb制作会社へ依頼し既にホームページをお持ちの場合、ホームページの制作過程でデザインを制作会社から見せてもらった際に、デザインにおける説明はありましたのでしょうか?説明はあったよという場合、説明を聞いて、嬉しい感情になりましたでしょうか?
もし、これからホームページを新規で作る、またはリニューアルを考えていて、外部のWeb制作会社へ依頼する場合は、デザインが上がってきたらどのような意図があるのかをぜひ聞いてみて下さい。
クライアントさまに嬉しい気持ちにさせるものでなければ良いデザインではない、とは言いませんが、必ず意図がありしっかりクライアントであるお客さまのことを深く考えたデザインであれば、その意図に対して「なるほどそういう意図があったのか」「うちのことを考えてくれてくれている」など、何かしら感じるものがあるのではないかと思います。
当社がなぜデザインの意図をしっかり伝えるようにしているか、また今までデザインの説明に関して行ってきたこと、また失敗してきたことなどを踏まえて、赤裸々にお伝えしていこうと思います。
[ 目次 ]
結論:デザインの意味を伝えることで自社のホームページに愛着を持ってもらい、きちんと運用してもらうため
結論としては、見出しの通りです。細かい理由はいくつかありますが、分かりやすいものから気づかないようなものまで、意味を全てお伝えすることで愛着を持っていただき、公開したらそのままということでなく、ホームページを運用し育てていただきたいという想いがあるためです。
ホームページは運用をして育てていかなければ、効果が出ません。そのため、公開後の運用は必須です。そういったことを考えると「愛着がある・ないとで運用を継続的に行っていくかどうかが大きく左右される」というのが、今までの経験を通して行き着いた当社の考えです。
まずはホームページのデザインの意味を知ってもらう
クライアントさまの方でも見ればなんとなく感じていただけるような分かりやすいものから、説明しなければ気づかないような細かい部分にも意味を持たせている場合には、そのような部分のことまでしっかりお伝えさせていただきます。
特に気づかないような部分においては、「なるほど!」という反応がある場合が多く、ちょっと嬉しい気持ちを感じているように見受けられます。
また、「当社はここまでこだわりがあるんだ」という、クライアントさまのお客さまに対してのアピールにもつながると考えています。つまり「ラスト10%のツメをする会社」という印象付けをすることも可能です。
このようなことから、デザインに込めた意味を全てお伝えするようにしています。
クライアントさまに自社のホームページについて自ら語ってもらうきっかけを提供する
全ての意味を知っていただくことで、ホームページの話になった際、クライントさまが自らお客さまなど関係者へ自慢気に語っていただけるようになることが理想の姿だと考えています。
特に気づかないような細かい部分については、それ自体が話しのきっかけになると考えています。人と話すのが苦手な方にも少しでも自ら話すきっかけを持っていただきたい。だからこそデザインの説明が重要だという想いを持っています。
自社のホームページを好きになってもらう
デザインの説明がなくそのまま作成されたホームページと、しっかりデザインの意味の説明を受け、納得した上で作成されたホームページとではどちらの方が愛着が湧くでしょうか?
多くの方が後者だと思いますし、実際に現場でもそう感じています。何度もいいますが、いくらきれいで見た目の良いホームページを作っても、公開後にしっかり運用していかなければ成果の上がるホームページになる可能性はほぼありません。
このようなことから、好きになってもらうという点を大事にしています。
ホームページのデザインの意味を伝えないとどういうことが起こるか
Web業界に足を踏み入れたばかりの頃、デザイナーさんから上がってきたデザインを、説明もせずそのままクライアントさまへお見せするという時期がありました。
説明をしないというより、デザインそのものを深く考えていなかったと言った方が正しいかもしれません。
そのような進め方をしていたため、当然のように様々な問題が起こりました。
デザインに対して感覚のやり取りになるので建設的な議論ができない
デザインを本格的に学んだことがある人以外は、デザインの好き嫌い、良い悪いなどを言語化することは難しいものです。その上、デザインに対しての意味もお伝えせず、自分自身がしっかり理解していなかったので、クライアントさまと感覚的なやり取りになることが多くありました。
そのためクライアントさまからのご要望自体が曖昧となり、直接聞いていても理解しきれないという問題が発生するだけでなく、そもそも建設的な議論ができませんでした。
デザインに対する共通言語を持てないので無駄な修正が続く
曖昧で理解しきれていないため、当然デザイナーさんにも的確な修正の意図を伝えられません。結果デザイナーさんが修正したものは、クライアントさまが望んでいるものにならず、無駄に修正回数が増えるということが起こり、関わる全ての人が疲弊するという最悪の状況を経験しました。
見た目部分だけのやり取りになり、本来ユーザに起こして欲しいアクションとしての機能を失う可能性がある
意味を伝えないと見た目だけの部分にフォーカスしてしまい、例えばフォームへ誘導させる重要な機能を持たせるボタンだったものが、バランスを取るために周りと馴染んでしまい、重要な機能を失ってしまうなどがあります。
このようなことは制作サイドがしっかり考えていれば、ご要望が出た時点で意図を説明することで防ぐことができますが、深く考えていなければお客さまのご希望に沿うだけで、防ぐことができません。
ホームページのデザインの意味を伝えることをクライアントさまを押さえつけるために使っていた過去
プロの意見にはなかなか反論できない
先にも触れましたが、デザインの良し悪しを言語化することは非常に難しいものです。プロである制作サイドがしっかり説明したものは、多くのクライアントさまにとって反論しずらいものです。
そのような心理を利用し、いかに修正回数を減らすかということを重視してしまった時期もありました。
デザインの意味はわかったが、納得はしていない
何もデザインの説明しなかった時より、修正回数は確実に減りました。しかし、同時に新たな問題も発生していました。
それは意味は理解したが、デザインに対しては納得はしていないということでした。つまり「理解する=納得する」ではないということ。納得していないということは、大小は別として不満があるということを意味します。
このような状況は本来誰も望んでいないはずですが、自ら作り出していました。
納得してもらえなければ、ホームページを好きになれない
このような状態で制作を進めても、当然自社のホームページを好きになれないですし、そればかりかクライアントとWeb制作会社としての関係も長く続かないということも何度か経験しました。
このような状況で運用をしっかり行っていくというものは、本当に難しいものと感じますし、避けなければならないものです。
こういった実際の失敗や反省を通して、少しずつ改善し現在の考えに辿り着いています。
まとめ
デザインはホームページの全てではなく、私たちはあくまでも一部であるという考えを持っていますが、クライアントさまにとっては目に見える分かりやすい部分なので、どうしてもホームページ制作における注目度として比重が大きくなってしまいます。
そのため、見た目の部分ももちろん説明させていただきますが、機能的な視点での意図もしっかりお伝えすることで納得していただきたいと考えています。
そして、本質的な部分である成果が出るホームページにするために、公開後にしっかりホームページを運用し、クライアントさまと一緒にホームページを成長させていくことを私たちは目指しています。
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